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.\" -*- nroff -*-
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.\" Japanese Version Copyright (c) 1998 NAKANO Takeo all rights reserved.
.\" Translated Sat Mar 23 1998 by NAKANO Takeo <nakano@apm.seikei.ac.jp>
.\"
.TH ypbind 8 "May 1997" "ypbind Version 3.3"
.SH 名前
ypbind \- NIS バインドプロセス
.SH 書式
.B
/usr/sbin/ypbind
[
.BR \-v | -version | --version
] [
.BR \-d | \-debug | --debug
] [
.BR \-ipc | --ipc
] [
.BR \-mmap | --mmap
] [
.BR \-broken_server | --broken_server
] [
.B \-ypset
] [
.B \-ypsetme
] [
.BR \-no-ping | --no-ping
]
.SH 説明
.B ypbind
は NIS ドメインのサーバーを検索して、取得した情報を
.B binding ファイル
に保存する。 binding ファイルは
.B /var/yp/binding
ディレクトリに置かれ、伝統的に
.B domainname.version
という名前をつけられる。サポートしているバージョンは 2 だけである。
オプション
.B \-debug
が指定されていなければ、 ypbind は自分自身を起動された端末から切り離し、
バックグラウンドジョブとなる。
.B ypbind
はエラーや警告を
.B syslog()
を通して記録する。
.B ypbind
は起動時や SIGHUP シグナルを受けたときに
.B /etc/yp.conf
を参照し、ファイル中のエントリをバインドしようとする。有効なエントリは
以下の通り。
.B domain
.I nisdomain
.B server
.I hostname
.RS
ドメイン
.I nisdomain
に対してサーバー
.I hostname
を用いる。
.RE
.B domain
.I nisdomain
.B broadcast
.RS
ドメイン
.I nisdomain
に対して、ローカルなネットにブロードキャストを用いる。
.RE
.B ypserver
.I server
.RS
ローカルなドメインのサーバーとして
.I server
を用いる。
.I server
の IP アドレスは
.B /etc/hosts
に記述されている必要がある。
.RE
ファイルが存在しない場合や有効なエントリがファイルに存在しない場合は、
.B ypbind
はローカルなネットにブロードキャストを出して、ローカルなドメインの NIS
サーバーを検索する。
.B ypbind
は 2 つのプロセスに別れる。マスタープロセスはバインド情報を問い合わせ
るための RPC リクエストを行う。スレーブプロセスはバインド情報を初期化
し、その内容を定期的にチェックする。障害が起こった場合にはバインド情
報は無効化され、プロセスは再度有効なサーバーを検索する。
.SH オプション
.IP \-ypset
.BR ypset (8)
によってバインドするドメインを変更できるようにする。
.IP \-ypsetme
.BR ypset (8)
によるドメインの変更を、ローカルなドメインからのみに制限する。
.IP \-debug
.B ypbind
をデバッグモードで起動する。
.B ypbind
は自身をバックグラウンドへ移動せず、エラーメッセージやデバッグ出力を標
準エラー出力に表示する。
.IP \-ipc
.B ypbind
のマスター−スレーブ間の通信に IPC を用いる。カーネルで IPC が有効にさ
れていなければならない。ルートファイルシステムが NFS の場合はこのモー
ドを用いなければならない。
.IP \-mmap
.B ypbind
のマスター−スレーブ間の通信に mmap を用いる。古いカーネルでは失敗する
かも知れない。
.IP \-broken_server
不正なポート番号を用いているサーバーからの返事を受けるようにする。これ
は通常望ましくないが、 Solaris 2.4 の場合には必要となる (この不正な振
る舞いに対する Solaris のパッチは多分存在すると思うが)。
.IP \-no-ping
バインドが有効かどうかの定期的なチェックを行わない。このオプションはダ
イアルアップ接続などの場合に指定するとよい。
.B ypbind
が不必要に接続を継続したり、自動ダイアルするのを避けることができる。
.SH ファイル
.B /etc/yp.conf
\- 設定ファイル。
.BI /var/yp/binding/ domainname.version
\- binding ファイル。ドメインに関する情報が含まれている。
.B /var/run/ypbind.pid
\- 現在実行されている
.B ypbind
マスタープロセスのプロセス id が入っている。
.B ypbind
はこのファイルを write ロックして、複数の
.B ypbind
プロセスが起動されないようにする。
.SH バグ
複数のドメインに対するバインドはテストされていない。
.B ypbind
はドメインあたり一つのサーバーにしかバインドできない。一つのドメインで
の複数のサーバーによる負荷分散はサポートされていない。
.B ypbind
は Swen Thuemmler <swen@uni-paderborn.de> が書いた。 Michael Rausch
<mrausch@ernie.mi.uni-koeln.de> が SysV-IPC のサポートを追加した。
多数のバグフィックスが他の貢献者によってなされた。
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