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.\" Updated Fri 22 Oct 1999 by NAKANO Takeo
.\" Updated & Modified Sun Feb 29 17:36:12 JST 2004
.\" by Yuichi SATO <ysato444@yahoo.co.jp>
.\"
.TH YPPUSH 8 "August 2002" "YP Server" "Reference Manual"
.SH 名前
yppush \- NIS データーベースの変更を強制的に伝播させる
.SH 書式
\fB/usr/sbin/yppush\fP [ \fB\-d\fP \fIdomain\fP ] [ \fB\-t\fP \fItimeout\fP ] [ \fB\-\-parallel\fP
\fI#\fP | \fB\-\-port\fP \fIport\fP ] [ \fB\-h\fP \fIhost\fP ] [ \fB\-v\fP ] mapname ...
.LP
.SH 説明
.LP
\fByppush\fP は更新された NIS データーベース (やマップ) を、マスターの NIS サーバー から同じ NIS
ドメインに所属しているスレーブサーバーにコピーする。 通常は NIS マスターでのみ実行され、 \fI/var/yp/Makefile\fP
でマスターのデーターベースが更新された後に起動される。 デフォルトでは、 \fI/var/yp/Makefile\fP からの \fByppush\fP
の起動は有効になっていない。これを有効にするには \fBNOPUSH="True"\fP の行をコメントアウトすること。
.br
\fByppush\fP は最初に所属するドメインの \fBypservers\fP NIS マップを読み、スレーブサーバーのリストを生成する。 送り先のホスト
(\-h コマンドを使えば複数のホストを同時指定できる) は コマンドラインからも指定できる。 "transfer map" 要求がそれぞれのスレーブの
NIS サーバーに送られ、 転送エージェントである \fBypxfr\fP(8) が \fByppush\fP にコールバックを行う際に必要な情報が渡される。
このコールバックの結果は標準エラー出力に表示することもできる。 転送ができなかったとき (要求メッセージが受付けられなかったときなど)
にもメッセージを表示させることができる。
.SH オプション
.TP
\fB\-d \fP\fIdomain\fP
ドメインを指定する。デフォルトではローカルホストの NIS ドメインが 用いられる。ローカルホストのドメイン名が設定されていない場合は、
このフラグで指定しなければならない。
.TP
\fB\-t \fP\fItimeout\fP
タイムアウトの時間を秒単位で指定する。このタイムアウトは、 \fByppush\fP マップ転送要求をあるスレーブサーバーに出したあと、
スレーブからの反応を待つ時間である。ここで指定しただけ待つと、 リストの次のスレーブサーバーへ転送要求を送る。 デフォルトでは、 \fByppush\fP は
90 秒待つ。大きなマップでは充分でないかもしれない。
.TP
\fB\-\^\-parallel\fP\fI #\fP,\fB \-p \fP\fI#\fP
\fByppush\fP は通常転送を直列に行う。すなわちマップの転送要求を一つのスレーブサーバーに
出し、その回答を待ち、そして次のスレーブサーバーに次の転送要求を出す。 多くのスレーブがあるような環境下では、複数のマップ転送を同時にスタートし、
転送を並列に行う方が効率的である。 \fB\-\-port\fP フラグで固定のポートを割り当てて、並列に動作させるのは不可能である。
.TP
\fB\-\-port \fP\fIport\fP
\fByppush\fP が接続を待つポートを指定する。 デフォルトでは \fByppush\fP は \fBportmap(8)\fP
に無作為なポートを割り当ててもらう。 このオプションでポートを割り当てて、 \fB\-\-parallel\fP または \fB\-p\fP
フラグで並列に動作させることは不可能である。
.TP
\fB\-h \fP\fIhost\fP
このフラグは、ユーザーの指定するマシン (もしくはマシンのグループ) にマップ転送を行うために用いる。通常は \fBypservers\fP
マップにリストされているサーバーに転送が行われる。 ホストのリストを指定したい場合は、 \fB\-h\fP フラグを複数回用いればよい。
.TP
\fB\-v\fP
詳細モード。実行時にデバッグ情報を表示するようになる。 このフラグを二回指定すれば、 \fByppush\fP はさらに詳細に表示する。
.LP
.SH 関連項目
\fBdomainname\fP(1), \fBypserv\fP(8), \fBypxfr\fP(8)
.LP
.SH バグ
NIS v1 での NIS マップ転送メカニズムは NIS バージョン 2 とは 異なっている。この \fByppush\fP は NIS v2
システムのマップ転送しかサポートしていない。
.LP
.SH 作者
Thorsten Kukuk <kukuk@suse.de>
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