1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 469 470 471 472 473 474 475 476 477 478 479 480 481 482 483 484 485 486 487 488 489 490 491 492 493 494 495 496 497 498 499 500 501 502 503 504 505 506 507 508 509 510 511 512 513 514 515 516 517 518 519 520 521 522 523 524 525 526 527 528 529 530 531 532 533 534 535 536 537 538 539 540 541 542 543 544 545 546 547 548 549 550 551 552 553 554 555 556 557 558 559 560 561 562 563 564 565 566 567 568 569 570 571 572 573 574 575 576 577 578 579 580 581 582 583 584 585 586 587 588 589 590 591 592 593 594 595 596 597 598 599 600 601 602 603 604 605 606 607 608 609 610 611 612
|
.\" Copyright 1995 Andries E. Brouwer (aeb@cwi.nl)
.\" May be distributed under the GNU General Public License
.\" The `DOS 6.x Warning' was taken from the old fdisk.8, which says
.\" -- Copyright 1992, 1993 Rickard E. Faith (faith@cs.unc.edu)
.\" -- May be distributed under the GNU General Public License
.\" The `DRDOS Warning' was taken from a net post by Stephen Tweedie.
.\"
.\"
.\" Japanese Version Copyright (c) 2001-2005 Yuichi SATO
.\" all rights reserved.
.\" Translated Sun Mar 4 15:57:26 JST 2001
.\" by Yuichi SATO <ysato@h4.dion.ne.jp>
.\" Updated & Modified Fri Jan 25 05:42:49 JST 2002 by Yuichi SATO
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.\" by Yuichi SATO <ysato444@yahoo.co.jp>
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.\" Updated & Modified Mon May 9 03:21:52 JST 2005 by Yuichi SATO
.\"
.TH SFDISK 8 "1 September 1995" "Linux" "Linux Programmer's Manual"
.SH 名前
sfdisk \- Linux 用のパーティションテーブル操作ツール
.SH 書式
.BR sfdisk " [options] device"
.br
.BR "sfdisk \-s " [partition]
.SH 説明
.B sfdisk
には (主に) 4 つの使用法があり、
パーティションサイズの一覧・
デバイス上のパーティションの一覧・
デバイス上のパーティションのチェック・
デバイスのパーティション再分割 (これは非常に危険)
ができる。
.SS サイズの一覧
.BI "sfdisk \-s " partition
とすると
.I partition
のサイズをブロック単位で表示する。
この使用法は
.B mkswap
のようなプログラムと共に使う場合に便利である。
ここで、
.I partition
は、普通
.I /dev/hda1
や
.I /dev/sdb12
のようにするが、
.I /dev/xda
のようにディスク全体でもよい。
.br
.RS
.nf
.if t .ft CW
% sfdisk \-s /dev/hda9
81599
%
.if t .ft R
.fi
.RE
パーティション引き数が省略された場合、
.B sfdisk
は全てのディスクのサイズと合計をリストする:
.br
.RS
.nf
.if t .ft CW
% sfdisk \-s
/dev/hda: 208896
/dev/hdb: 1025136
/dev/hdc: 1031063
/dev/sda: 8877895
/dev/sdb: 1758927
合計: 12901917 ブロック
%
.if t .ft R
.fi
.RE
.SS パーティションの一覧
第 2 の呼び出し形式:
.BI "sfdisk \-l " "[options] device"
はデバイス上のパーティションをリストする。
デバイス引き数が省略された場合、
全てのハードディスク上のパーティションがリストされる。
.br
.nf
.if t .ft CW
% sfdisk \-l /dev/hdc
ディスク /dev/hdc: ヘッド数 16、セクタ数 63、シリンダ数 2045
ユニット = 516096 バイトのシリンダ、1024 バイトのブロック、0 から数えます
デバイス ブート 始点 終点 #シリンダ #ブロック ID システム
/dev/hdc1 0+ 406 407\- 205096+ 83 Linux native
/dev/hdc2 407 813 407 205128 83 Linux native
/dev/hdc3 814 2044 1231 620424 83 Linux native
/dev/hdc4 0 \- 0 0 0 空
%
.if t .ft R
.fi
数字の後ろに付いた \- と + 符号は、
丸めが行われており、本当の値は多少小さい (大きい) ことを示す。
正確な値を知るためには、セクタを単位としてリストすればよい。
.SS パーティションのチェック
第 3 の呼び出し形式:
.BI "sfdisk \-V " device
は
.I device
上のパーティションテーブルに対していろいろな整合性チェックを適用する。
`OK' または問題点が表示される。
\-V オプションは \-l と一緒に使うことができる。
シェルスクリプトから使う場合は
.BI "sfdisk \-V \-q " device
とすればステータスのみを返すこともできる。
.SS パーティションの作成
第 4 の呼び出し形式:
.BI "sfdisk " device
を用いると、
.B sfdisk
は
.I device
用のパーティション分割指定を標準入力から読み込み、
そのディスクのパーティションテーブルを変更する。
よって、
.B sfdisk
をシェルスクリプトから使うことができる。
.B sfdisk
が標準入力を端末と認識した場合は、対話的な動作に入る。
それ以外の場合は、何らかのエラーでアボート (abort) する。
.LP
.B 特に注意 - 1 つ打ち間違えるだけで全てのデータが失われる
.LP
予防措置として、
.B sfdisk
で変更されるセクタを保存することができる:
.RS
.nf
.if t .ft CW
% sfdisk /dev/hdd \-O hdd-partition-sectors.save
\&...
%
.if t .ft R
.fi
.RE
.LP
こうすれば、(ディスクに何かを書き込む前なら)
何か馬鹿な間違いに気付いた場合に、
以下のようにして以前の状態に戻すことができる。
.RS
.nf
.if t .ft CW
% sfdisk /dev/hdd \-I hdd-partition-sectors.save
%
.if t .ft R
.fi
.RE
.LP
(これは以前のパーティションテーブルを保存するのとは異なる:
以前のパーティションテーブルは \-d オプションを使えば可読な形式で保存できる。
しかし、論理パーティションを作成した場合、
それを記述するセクタはディスクのどこかにあり、
以前のパーティションテーブルの一部ではないセクタに置かれる可能性もある。
よって、\-O オプションで保存される情報は、
\-d の出力のバイナリ版ではない。)
多くのオプションがある。
.SH オプション
.TP
.BR \-v " または " \-\-version
.B sfdisk
のバージョン番号を表示して、すぐに終了する。
.TP
.BR \-? " または " \-\-help
使用法のメッセージを表示して、すぐに終了する。
.TP
.BR \-T " または " \-\-list\-types
認識されたタイプ (システム ID) を表示する。
.TP
.BR \-s " または " \-\-show\-size
パーティションのサイズをリストする。
.TP
.BR \-g " または " \-\-show\-geometry
指定されたディスクに関するカーネルのジオメトリ情報をリストする。
.TP
.BR \-G " または " \-\-show\-pt\-geometry
指定されたディスクに関するカーネルのジオメトリ情報を、
パーティションテーブルを見て推測し、リストする。
.TP
.BR \-l " または " \-\-list
デバイスのパーティションをリストする。
.TP
.BR \-d
sfdisk の入力として使えるフォーマットで、
デバイスのパーティションをダンプする。
例えば、
.br
.nf
.if t .ft CW
% sfdisk -d /dev/hda > hda.out
% sfdisk /dev/hda < hda.out
.if t .ft R
.fi
は (OS/2 の fdisk が作った) 不正な最後の拡張パーティションを修正する。
.TP
.BR \-V " または " \-\-verify
パーティションが正しいかをテストする (上記を参照)。
.TP
.BR \-i " または " \-\-increment
シリンダ数を 0 ではなく 1 から数える。
.TP
.BI \-N " number"
指定された 1 つのパーティションだけを変更する。
例えば、
.br
.nf
.if t .ft CW
% sfdisk /dev/hdb \-N5
,,,*
%
.if t .ft R
.fi
は /dev/hdb の第 5 パーティションをブート可能 (`アクティブ') にして、
他は変更しない
(多分、この第 5 パーティションは /dev/hdb5 と呼ばれるが、
`/my_equipment/disks/2/5' のような別の名前で呼ぶのも自由である)。
.TP
.BI \-A "number"
指定したパーティション (複数でもよい) をアクティブにして、
他のパーティションを非アクティブにする。
.TP
.BI \-c "\fR または " \-\-id " number [Id]"
引き数 Id が指定されない場合:
指定されたパーティションの ID を表示する。
引き数 Id が指定されている場合:
指定されたパーティションのタイプ (ID) を与えられた値に変更する。
このオプションには \-\-print\-id と \-\-change\-id という
非常に長い形式がある。
例を示す:
.br
.nf
.if t .ft CW
% sfdisk --print-id /dev/hdb 5
6
% sfdisk --change-id /dev/hdb 5 83
OK
.if t .ft R
.fi
最初に /dev/hdb5 が ID 6 であることを表示させ、
次に ID を 83 に変更している。
.TP
.BR \-uS " または " \-uB " または " \-uC " または " \-uM
セクタ単位 (ブロック単位・シリンダ単位・メガバイト単位) の
数値を受け付け・表示する。
少なくともジオメトリが分かる場合、デフォルトはシリンダ単位である。
.TP
.BR \-x " または " \-\-show\-extended
基本パーティションでない拡張パーティションも出力にリストする。
またそれらに対するパーティション設定を入力で受け付ける。
.TP
.BI \-C " cylinders"
シリンダ数を指定する。カーネルが想定している値を上書きできる。
.TP
.BI \-H " heads"
ヘッド数を指定する。カーネルが想定している値を上書きできる。
.TP
.BI \-S " sectors"
セクタ数を指定する。カーネルが想定している値を上書きできる。
.TP
.BR \-f " または " \-\-force
たとえ馬鹿げたことであっても、指示したことを行わせる。
.TP
.BR \-q " または " \-\-quiet
警告メッセージを表示しない。
.TP
.BR \-L " または " \-\-Linux
Linux に関連しない警告を出さない。
.TP
.BR \-D " または " \-\-DOS
DOS との互換性のために、いくらかの領域を無駄にする
(より正確には:
あるパーティションがデバイスの MBR だったり、
拡張パーティション用のパーティションテーブルを含んでいたりして
セクタ 0 を持つことができない場合、通常
.B sfdisk
は次のセクタからパーティションを開始する。
しかしこのオプションを指定すると、
デフォルトで次のトラックにスキップしてからパーティションを開始する。
例えば 34 セクタ/トラックの場合なら、 33 セクタが無駄になる。
これは、あるバージョンの DOS が行う動作と同じである)。
ある種のディスクマネージャとブートローダ
(OSBS などのことで、LILO や OS/2 ブートマネージャは含まれない) は
この空き領域に置かれるので、
これらを使う場合には、このオプションが必要かもしれない。
.TP
.BR \-E " または " \-\-DOS\-extended
「内側」の拡張パーティションの開始セクタ番号を、
(Linux のように)
「外側」の拡張パーティションの開始セクタからの相対位置として取得せず、
(DOS のあるバージョンのように)
開始シリンタ境界からの相対位置として取得する。
(ここに違いがあるということは、
もし DOS と Linux がパーティションテーブルを同じ方法で解釈していれば、
拡張パーティションを常にシリンダ境界から始めなければならない、
ということを意味する。
もちろん、どこにシリンダ境界があるかは、
DOS がディスクに対してどのようなジオメトリを使うかを
知っていなければわからない。)
.TP
.BR \-\-IBM " または " \-\-leave\-last
IBM のある診断プログラムは、
最後のシリンダをディスクチェックの目的で使用する。
もし、このようなプログラムを実行することがあるなら、
.B sfdisk
に対して最後のシリンダを割り当てさせないように、このオプションを使うこと。
最後のシリンダに不正なセクタテーブルが含まれていることが時々ある。
.TP
.B \-n
全ての動作を通して実行するが、実際にはディスクに書き込まない。
.TP
.B \-R
(カーネルにパーティションテーブルを再び読み込ませるために)
BLKRRPART ioctl のみを実行する。
最後の BLKRRPART が成功するかを前もってチェックするのに役立つ。
また (例えばバックアップから dd を使って)
「手動で」パーティションテーブルを変更した場合などにも役立つ。
カーネルが (`device busy for revalidation (usage = 2)') という
警告を出した場合は、デバイスがまだ使われており、
ファイルシステムをアンマウントすべきである。
あるいはスワップパーティションなら swapoff を実行すべきである。
.TP
.B \-\-no\-reread
ディスクのパーティション再分割を始めると、
sfdisk はディスクがマウントされていないか、
またはスワップデバイスとして使われていないかをチェックする。
使われている場合には、続行を拒否する。
このオプションを指定すると、このチェックを行わない。
(一方で、\-f オプションは sfdisk に対してテストが失敗した場合でも
強制的に続行させる。)
.TP
.BI \-O " file"
新しいパーティションを書き込む直前に、上書きされるセクタを
.I file
に出力する
.RI ( file
は、他のディスクやフロッピーにある方が良い)。
.TP
.BI \-I " file"
不適切な
.B sfdisk
コマンドでファイルシステムを壊してしまった後でも以前の状態に回復できる。
これは \-O フラグを使って以前の状態を保存してある場合にのみ可能である。
.SH 理論
ディスクのブロック 0 (マスターブートレコード) には、
他に 4 つのパーティションディスクリプタがある。
ここで説明するパーティションは
.I 基本
パーティションと呼ばれる。
.LP
パーティションディスクリプタには 6 つのフィールドがある:
.br
.nf
.RS
struct partition {
unsigned char bootable; /* 0 または 0x80 */
hsc begin_hsc;
unsigned char id;
hsc end_hsc;
unsigned int starting_sector;
unsigned int nr_of_sectors;
}
.RE
.fi
.LP
2 つの hsc フィールドは、最初と最後のパーティションの
ヘッド・セクタ・シリンダを示す。
各 hsc フィールドは 3 バイトしかないので、
24 ビットしか使用できず、
大きなディスク (つまり 8GB より大きいディスク) には十分でない。
実際には、(通常は 16 であるヘッド数のために 1 バイトを使う)
無駄の多い表現のために、0.5GB から既に問題が起こる。
しかし、Linux はこのフィールドを使わず、
Linux が起動する前のブート時にのみ問題が生じる可能性がある。
詳しくは、
.B lilo
のドキュメントを参照すること。
.LP
各パーティションにはタイプ `ID' がある。
ID が 5 または f
.RI "(`" "拡張パーティション" "')"
の場合、
このパーティションの開始セクタにも
4 つのパーティションディスクリプタがある。
MSDOS は最初の 2 つしか使わない:
最初の 1 つは実際のデータパーティションで
2 つめは、次の拡張パーティション (または空) である。
このようにして、拡張パーティションの連鎖をつくる。
他の OS は少し異なる方法を使う。
Linux は 85 を 5 や f と同じものとして受け付ける
- DOS FDISK をハングさせることなく
1024 シリンダを越えたところに Linux の拡張パーティションを作りたい場合に、
これが役立つ。
(正当な理由がない場合は、他の OS にも認識される 5 のみを使うべきである。)
.LP
基本や拡張でないパーティションは、
.I 論理
パーティションと呼ばれる。
大抵、論理パーティションからはブートできない
(なぜなら、論理パーティションを見付けるプロセスは、
ただ MBR を探すのにくらべて更に複雑なためである)。
拡張パーティションでは、ID と開始点しか使われない点に注意すること。
他のフィールドに何を書くのかには、いろいろな習慣がある。
データの保管やスワップには、拡張パーティションは使うべきではない。
.SH 入力フォーマット
.B sfdisk
は、以下の形式の行を読み込む。
.br
.RS
<start> <size> <id> <bootable> <c,h,s> <c,h,s>
.RE
ここで各行は 1 つのパーティションディスクリプタに対応する。
.LP
フィールドは空白・コンマ・セミコロンで区切られる
(これらの後に空白を置いてもよい)。
先頭と末尾の空白は無視される。
数字は 8 進・10 進・16 進を使うことができて、10 進がデフォルトである。
フィールドがない場合、または空白の場合、デフォルトの値が使われる。
.LP
<c,h,s> の部分は省略できる (たぶん省略すべきである) -
これらは、
.B sfdisk
が <start>, <size>, カーネルから与えられる
ディスクジオメトリを使って計算するか、
\-H, \-S, \-C フラグで指定される。
.LP
ブート可能とするかどうかは [*|\-] で指定する。
デフォルトではブート可能でない。
(このフィールドの値は Linux とは関係ない。
- Linux が稼働しているなら、既にブート済みである -
しかし、このフィールドはある種のブートローダや他の OS で用いられる。
例えば、複数の DOS パーティションがある場合、
DOS はブート可能なものの中から最初のものを C: に割り当てる。)
.LP
ID は、プレフィックス 0x を付けない 16 進数か、[E|S|L|X] で指定される。
ここで L (LINUX_NATIVE (83)) はデフォルトであり、
S は LINUX_SWAP (82), E は EXTENDED_PARTITION (5),
X は LINUX_EXTENDED (85) である。
.LP
start のデフォルト値は、割り当てられていない最初のセクタ/シリンダ/... である。
.LP
size のデフォルト値は、(次のパーティションまたはディスクの終りまでの)
可能な限り大きな値である。
.LP
しかし、拡張パーティションの内側の 4 つのパーティションのデフォルトは、
Linux パーティション・拡張パーティション・空・空である。
.LP
ただし、(1 つのパーティションだけを変更する) \-N オプションが指定された場合、
各フィールドのデフォルトは前の値になる。
.SH 例
コマンド
.RS
.nf
.if t .ft CW
sfdisk /dev/hdc << EOF
0,407
,407
;
;
EOF
.if t .ft R
.fi
.RE
は、先に説明したように /dev/hdc を分割する。
コマンド
.RS
.nf
.if t .ft CW
sfdisk /dev/hdb << EOF
,3,L
,60,L
,19,S
,,E
,130,L
,130,L
,130,L
,,L
EOF
.if t .ft R
.fi
.RE
は、/dev/hdb を、3 シリンダと 60 シリンダの 2 つの Linux パーティション、
19 シリンダのスワップスペース、残りの拡張パーティションに分割する。
拡張パーティションの内部は 4 つの Linux 論理パーティションがあり、
3 つは 130 シリンダで、1 つはその残りの部分である。
\-x オプションを使った場合、入力行数は 4 の倍数でなければならない:
使用しない 2 つの空パーティションを
2 つの空行を使ってリストしなければならない。
\-x オプションを使わない場合、
拡張パーティションの内部のパーティションに対して
4 行ではなく 1 行で指定し、
end-of-file (^D) で終了しなければならない。
(さらに
.B sfdisk
は、入力行が 4 つのパーティション中の
第 1 パーティションを表しているものと仮定する。
第 2 パーティションは拡張パーティションで、
第 3,4 は空である。)
.SH "DOS 6.x 向けの警告"
DOS 6.x の FORMAT コマンドはパーティションのデータエリアの
第一セクタからある種の情報を検索し、
これをパーティションテーブルにある情報より信頼できるものとして扱う。
DOS の FORMAT は、容量が変更されたときには
最初の 512 バイト分のデータ領域が
DOS 版 FDISK によってクリアされていることを仮定している。
DOS の FORMAT はこの拡張情報を /U フラグを指定した場合でも見ようとする
\- これは DOS FORMAT と DOS FDISK のバグであると我々は考える。
.LP
結局のところ、 sfdisk を用いて
DOS パーティションの容量を変更したときは、
DOS FORMAT を使ってパーティションをフォーマットする前に
.B dd
を使って先頭の 512 バイトを 0 で埋めなければならない、というわけである。
例えば sfdisk を用いて /dev/hda1 の DOS パーティションの
テーブルエントリを作成した場合には、(sfdisk を終了し、
Linux をリブートしてパーティションテーブルの情報を有効にしたあとで)
先頭の 512 バイトを 0 にするために
"dd if=/dev/zero of=/dev/hda1 bs=512 count=1"
などと実行する必要がある。
注意点:
.B dd
コマンドを使う場合には\fB特に注意すること\fP。
ちょっとしたタイプミスで、
ディスク上のすべてのデータが使えなくなる可能性もある。
できるだけ問題を起こしたくなければ、
常に OS 固有のパーティションテーブル用プログラムを用いることである。
例えば DOS パーティションは DOS FDISK プログラムで作り、
Linux のパーティションは Linux の sfdisk で作るべきなのである。
.SH DRDOS 向けの警告
Stephen Tweedie は次のように報告している (930515):
「スーパーブロックの破損に関する報告の大部分は、
1 つのファイルシステムが次のファイルシステムの最初にはみ出して
スーパーブロックを壊している、
といった不正なパーティション分割によるものである。
私は、信頼できると思っていた DRDOS でも、この問題に出会った。
これは多分 DRDOS-6.0 の FDISK コマンドによるものだろう。
DRDOS パーティションと直後のパーティションの間に
空白のトラックやシリンダを作成しない限り、
DRDOS は能天気にも次のパーティションの最初の部分を全て壊してしまった。
DRDOS パーティションの後に小さな空きディスク領域を置く限り、
1 つのドライブに 2 つのパーティションが存在しても
他に何も問題は起きない点に気を付けること。」
A. V. Le Blanc は README.efdisk で次のように書いている:
「Dr. DOS 5.0 と 6.0 は Linux と一緒に使うと問題があると報告されている。
このバージョンの efdisk には特に問題がある。
この efdisk はファイルシステムタイプを 16 進数の 81 に設定する。
Dr. DOS は、これを DOS コードである 16 進数の 1 と勘違いするようだ。
Dr. DOS を使う場合は、efdisk のコマンド 't' を使って
Linux パーティションのシステムコードを変更し、
16 進数の 80 より小さい値にすること。
さしあたりは、41 と 42 が良いかと思う。」
A. V. Le Blanc は彼の README.fdisk で次のように書いている:
「DR-DOS 5.0 と 6.0 には 80 以上のパーティション ID コードに
問題があるとの報告がある。
Linux `fdisk' は新しいパーティションのシステムタイプを
16 進数の 81 に設定する。
DR-DOS は、これを DOS コードである 16 進数の 1 と勘違いするようだ。
スワップを表す値 82 とファイルシステムを表す値 83 については、
DR-DOS では問題は起きないはずだ。
しかし、もし問題が起こるようならば、
fdisk のコマンド 't' を使って
Linux パーティションのシステムコードを変更し、
16 進数の 80 より小さい値にすること。
さしあたりは、42 と 43 が良いかと思う。」
実のところは、DRDOS FDISK は 4 ビットしか見ていないのだろう。
そのため、例えば 11 と 21 が DOS 2.0 としてリストされている。
しかし、DRDOS 自身は 1 バイト全てを使っているように思われる。
私自身は、DRDOS とその fdisk による破壊を再現できていない。
.SH バグ
今のところ、対応する対話的な (curses インターフェースの)
.B cfdisk
がない。
.LP
オプションが多すぎる。
.LP
non-DOS パーティションタイプがサポートされていない。
.\" .SH 著者
.\" A. E. Brouwer (aeb@cwi.nl)
.\"
.SH 関連項目
.BR cfdisk (8),
.BR fdisk (8),
.BR mkfs (8),
.BR parted (8)
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