File: sfdisk.8

package info (click to toggle)
manpages-ja 0.5.0.0.20180315%2Bdfsg-1
  • links: PTS, VCS
  • area: main
  • in suites: buster
  • size: 28,516 kB
  • sloc: perl: 161; makefile: 101
file content (612 lines) | stat: -rw-r--r-- 24,753 bytes parent folder | download | duplicates (4)
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
51
52
53
54
55
56
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
69
70
71
72
73
74
75
76
77
78
79
80
81
82
83
84
85
86
87
88
89
90
91
92
93
94
95
96
97
98
99
100
101
102
103
104
105
106
107
108
109
110
111
112
113
114
115
116
117
118
119
120
121
122
123
124
125
126
127
128
129
130
131
132
133
134
135
136
137
138
139
140
141
142
143
144
145
146
147
148
149
150
151
152
153
154
155
156
157
158
159
160
161
162
163
164
165
166
167
168
169
170
171
172
173
174
175
176
177
178
179
180
181
182
183
184
185
186
187
188
189
190
191
192
193
194
195
196
197
198
199
200
201
202
203
204
205
206
207
208
209
210
211
212
213
214
215
216
217
218
219
220
221
222
223
224
225
226
227
228
229
230
231
232
233
234
235
236
237
238
239
240
241
242
243
244
245
246
247
248
249
250
251
252
253
254
255
256
257
258
259
260
261
262
263
264
265
266
267
268
269
270
271
272
273
274
275
276
277
278
279
280
281
282
283
284
285
286
287
288
289
290
291
292
293
294
295
296
297
298
299
300
301
302
303
304
305
306
307
308
309
310
311
312
313
314
315
316
317
318
319
320
321
322
323
324
325
326
327
328
329
330
331
332
333
334
335
336
337
338
339
340
341
342
343
344
345
346
347
348
349
350
351
352
353
354
355
356
357
358
359
360
361
362
363
364
365
366
367
368
369
370
371
372
373
374
375
376
377
378
379
380
381
382
383
384
385
386
387
388
389
390
391
392
393
394
395
396
397
398
399
400
401
402
403
404
405
406
407
408
409
410
411
412
413
414
415
416
417
418
419
420
421
422
423
424
425
426
427
428
429
430
431
432
433
434
435
436
437
438
439
440
441
442
443
444
445
446
447
448
449
450
451
452
453
454
455
456
457
458
459
460
461
462
463
464
465
466
467
468
469
470
471
472
473
474
475
476
477
478
479
480
481
482
483
484
485
486
487
488
489
490
491
492
493
494
495
496
497
498
499
500
501
502
503
504
505
506
507
508
509
510
511
512
513
514
515
516
517
518
519
520
521
522
523
524
525
526
527
528
529
530
531
532
533
534
535
536
537
538
539
540
541
542
543
544
545
546
547
548
549
550
551
552
553
554
555
556
557
558
559
560
561
562
563
564
565
566
567
568
569
570
571
572
573
574
575
576
577
578
579
580
581
582
583
584
585
586
587
588
589
590
591
592
593
594
595
596
597
598
599
600
601
602
603
604
605
606
607
608
609
610
611
612
.\" Copyright 1995 Andries E. Brouwer (aeb@cwi.nl)
.\" May be distributed under the GNU General Public License
.\" The `DOS 6.x Warning' was taken from the old fdisk.8, which says
.\" -- Copyright 1992, 1993 Rickard E. Faith (faith@cs.unc.edu)
.\" -- May be distributed under the GNU General Public License
.\" The `DRDOS Warning' was taken from a net post by Stephen Tweedie.
.\"
.\"
.\" Japanese Version Copyright (c) 2001-2005 Yuichi SATO
.\"         all rights reserved.
.\" Translated Sun Mar  4 15:57:26 JST 2001
.\"         by Yuichi SATO <ysato@h4.dion.ne.jp>
.\" Updated & Modified Fri Jan 25 05:42:49 JST 2002 by Yuichi SATO
.\" Updated & Modified Mon Mar 10 04:26:24 JST 2003
.\"         by Yuichi SATO <ysato444@yahoo.co.jp>
.\" Updated & Modified Sun May  2 12:41:19 JST 2004 by Yuichi SATO
.\" Updated & Modified Mon May  9 03:21:52 JST 2005 by Yuichi SATO
.\"
.TH SFDISK 8 "1 September 1995" "Linux" "Linux Programmer's Manual"
.SH 名前
sfdisk \- Linux 用のパーティションテーブル操作ツール
.SH 書式
.BR sfdisk " [options] device"
.br
.BR "sfdisk \-s " [partition]
.SH 説明
.B sfdisk
には (主に) 4 つの使用法があり、
パーティションサイズの一覧・
デバイス上のパーティションの一覧・
デバイス上のパーティションのチェック・
デバイスのパーティション再分割 (これは非常に危険)
ができる。

.SS サイズの一覧
.BI "sfdisk \-s " partition
とすると
.I partition
のサイズをブロック単位で表示する。
この使用法は
.B mkswap
のようなプログラムと共に使う場合に便利である。
ここで、
.I partition
は、普通
.I /dev/hda1
.I /dev/sdb12
のようにするが、
.I /dev/xda
のようにディスク全体でもよい。
.br
.RS
.nf
.if t .ft CW
% sfdisk \-s /dev/hda9
81599
%
.if t .ft R
.fi
.RE
パーティション引き数が省略された場合、
.B sfdisk
は全てのディスクのサイズと合計をリストする:
.br
.RS
.nf
.if t .ft CW
% sfdisk \-s
/dev/hda: 208896
/dev/hdb: 1025136
/dev/hdc: 1031063
/dev/sda: 8877895
/dev/sdb: 1758927
合計: 12901917 ブロック
%
.if t .ft R
.fi
.RE

.SS パーティションの一覧
第 2 の呼び出し形式:
.BI "sfdisk \-l " "[options] device"
はデバイス上のパーティションをリストする。
デバイス引き数が省略された場合、
全てのハードディスク上のパーティションがリストされる。
.br
.nf
.if t .ft CW
% sfdisk \-l /dev/hdc

ディスク /dev/hdc: ヘッド数 16、セクタ数 63、シリンダ数 2045
ユニット = 516096 バイトのシリンダ、1024 バイトのブロック、0 から数えます

デバイス ブート 始点   終点   #シリンダ #ブロック ID   システム
/dev/hdc1          0+    406     407\-   205096+  83  Linux native
/dev/hdc2        407     813     407    205128   83  Linux native
/dev/hdc3        814    2044    1231    620424   83  Linux native
/dev/hdc4          0       \-       0         0    0  空
%
.if t .ft R
.fi
数字の後ろに付いた \- と + 符号は、
丸めが行われており、本当の値は多少小さい (大きい) ことを示す。
正確な値を知るためには、セクタを単位としてリストすればよい。

.SS パーティションのチェック
第 3 の呼び出し形式:
.BI "sfdisk \-V " device
.I device
上のパーティションテーブルに対していろいろな整合性チェックを適用する。
`OK' または問題点が表示される。
\-V オプションは \-l と一緒に使うことができる。
シェルスクリプトから使う場合は
.BI "sfdisk \-V \-q " device
とすればステータスのみを返すこともできる。

.SS パーティションの作成
第 4 の呼び出し形式:
.BI "sfdisk " device
を用いると、
.B sfdisk
.I device
用のパーティション分割指定を標準入力から読み込み、
そのディスクのパーティションテーブルを変更する。
よって、
.B sfdisk
をシェルスクリプトから使うことができる。
.B sfdisk
が標準入力を端末と認識した場合は、対話的な動作に入る。
それ以外の場合は、何らかのエラーでアボート (abort) する。
.LP
.B 特に注意 - 1 つ打ち間違えるだけで全てのデータが失われる
.LP
予防措置として、
.B sfdisk
で変更されるセクタを保存することができる:
.RS
.nf
.if t .ft CW
% sfdisk /dev/hdd \-O hdd-partition-sectors.save
\&...
%
.if t .ft R
.fi
.RE
.LP
こうすれば、(ディスクに何かを書き込む前なら)
何か馬鹿な間違いに気付いた場合に、
以下のようにして以前の状態に戻すことができる。
.RS
.nf
.if t .ft CW
% sfdisk /dev/hdd \-I hdd-partition-sectors.save
%
.if t .ft R
.fi
.RE
.LP
(これは以前のパーティションテーブルを保存するのとは異なる:
以前のパーティションテーブルは \-d オプションを使えば可読な形式で保存できる。
しかし、論理パーティションを作成した場合、
それを記述するセクタはディスクのどこかにあり、
以前のパーティションテーブルの一部ではないセクタに置かれる可能性もある。
よって、\-O オプションで保存される情報は、
\-d の出力のバイナリ版ではない。)

多くのオプションがある。

.SH オプション
.TP
.BR \-v " または " \-\-version
.B sfdisk
のバージョン番号を表示して、すぐに終了する。
.TP
.BR \-? " または " \-\-help
使用法のメッセージを表示して、すぐに終了する。
.TP
.BR \-T " または " \-\-list\-types
認識されたタイプ (システム ID) を表示する。
.TP
.BR \-s " または " \-\-show\-size
パーティションのサイズをリストする。
.TP
.BR \-g " または " \-\-show\-geometry
指定されたディスクに関するカーネルのジオメトリ情報をリストする。
.TP
.BR \-G " または " \-\-show\-pt\-geometry
指定されたディスクに関するカーネルのジオメトリ情報を、
パーティションテーブルを見て推測し、リストする。
.TP
.BR \-l " または " \-\-list
デバイスのパーティションをリストする。
.TP
.BR \-d
sfdisk の入力として使えるフォーマットで、
デバイスのパーティションをダンプする。
例えば、
.br
.nf
.if t .ft CW
    % sfdisk -d /dev/hda > hda.out
    % sfdisk /dev/hda < hda.out
.if t .ft R
.fi
は (OS/2 の fdisk が作った) 不正な最後の拡張パーティションを修正する。
.TP
.BR \-V " または " \-\-verify
パーティションが正しいかをテストする (上記を参照)。
.TP
.BR \-i " または " \-\-increment
シリンダ数を 0 ではなく 1 から数える。
.TP
.BI \-N " number"
指定された 1 つのパーティションだけを変更する。
例えば、
.br
.nf
.if t .ft CW
    % sfdisk /dev/hdb \-N5
    ,,,*
    %
.if t .ft R
.fi
は /dev/hdb の第 5 パーティションをブート可能 (`アクティブ') にして、
他は変更しない
(多分、この第 5 パーティションは /dev/hdb5 と呼ばれるが、
`/my_equipment/disks/2/5' のような別の名前で呼ぶのも自由である)。
.TP
.BI \-A "number"
指定したパーティション (複数でもよい) をアクティブにして、
他のパーティションを非アクティブにする。
.TP
.BI \-c "\fR または " \-\-id " number [Id]"
引き数 Id が指定されない場合:
指定されたパーティションの ID を表示する。
引き数 Id が指定されている場合:
指定されたパーティションのタイプ (ID) を与えられた値に変更する。
このオプションには \-\-print\-id と \-\-change\-id という
非常に長い形式がある。
例を示す:
.br
.nf
.if t .ft CW
    % sfdisk --print-id /dev/hdb 5
    6
    % sfdisk --change-id /dev/hdb 5 83
    OK
.if t .ft R
.fi
最初に /dev/hdb5 が ID 6 であることを表示させ、
次に ID を 83 に変更している。
.TP
.BR \-uS " または " \-uB " または " \-uC " または " \-uM
セクタ単位 (ブロック単位・シリンダ単位・メガバイト単位) の
数値を受け付け・表示する。
少なくともジオメトリが分かる場合、デフォルトはシリンダ単位である。
.TP
.BR \-x " または " \-\-show\-extended
基本パーティションでない拡張パーティションも出力にリストする。
またそれらに対するパーティション設定を入力で受け付ける。
.TP
.BI \-C " cylinders"
シリンダ数を指定する。カーネルが想定している値を上書きできる。
.TP
.BI \-H " heads"
ヘッド数を指定する。カーネルが想定している値を上書きできる。
.TP
.BI \-S " sectors"
セクタ数を指定する。カーネルが想定している値を上書きできる。
.TP
.BR \-f " または " \-\-force
たとえ馬鹿げたことであっても、指示したことを行わせる。
.TP
.BR \-q " または " \-\-quiet
警告メッセージを表示しない。
.TP
.BR \-L " または " \-\-Linux
Linux に関連しない警告を出さない。
.TP
.BR \-D " または " \-\-DOS
DOS との互換性のために、いくらかの領域を無駄にする
(より正確には: 
あるパーティションがデバイスの MBR だったり、
拡張パーティション用のパーティションテーブルを含んでいたりして
セクタ 0 を持つことができない場合、通常
.B sfdisk
は次のセクタからパーティションを開始する。
しかしこのオプションを指定すると、
デフォルトで次のトラックにスキップしてからパーティションを開始する。
例えば 34 セクタ/トラックの場合なら、 33 セクタが無駄になる。
これは、あるバージョンの DOS が行う動作と同じである)。
ある種のディスクマネージャとブートローダ 
(OSBS などのことで、LILO や OS/2 ブートマネージャは含まれない) は
この空き領域に置かれるので、
これらを使う場合には、このオプションが必要かもしれない。
.TP
.BR \-E " または " \-\-DOS\-extended
「内側」の拡張パーティションの開始セクタ番号を、
(Linux のように)
「外側」の拡張パーティションの開始セクタからの相対位置として取得せず、
(DOS のあるバージョンのように)
開始シリンタ境界からの相対位置として取得する。
(ここに違いがあるということは、
もし DOS と Linux がパーティションテーブルを同じ方法で解釈していれば、
拡張パーティションを常にシリンダ境界から始めなければならない、
ということを意味する。
もちろん、どこにシリンダ境界があるかは、
DOS がディスクに対してどのようなジオメトリを使うかを
知っていなければわからない。)
.TP
.BR \-\-IBM " または " \-\-leave\-last
IBM のある診断プログラムは、
最後のシリンダをディスクチェックの目的で使用する。
もし、このようなプログラムを実行することがあるなら、
.B sfdisk
に対して最後のシリンダを割り当てさせないように、このオプションを使うこと。
最後のシリンダに不正なセクタテーブルが含まれていることが時々ある。
.TP
.B \-n
全ての動作を通して実行するが、実際にはディスクに書き込まない。
.TP
.B \-R
(カーネルにパーティションテーブルを再び読み込ませるために)
BLKRRPART ioctl のみを実行する。
最後の BLKRRPART が成功するかを前もってチェックするのに役立つ。
また (例えばバックアップから dd を使って)
「手動で」パーティションテーブルを変更した場合などにも役立つ。
カーネルが (`device busy for revalidation (usage = 2)') という
警告を出した場合は、デバイスがまだ使われており、
ファイルシステムをアンマウントすべきである。
あるいはスワップパーティションなら swapoff を実行すべきである。
.TP
.B \-\-no\-reread
ディスクのパーティション再分割を始めると、
sfdisk はディスクがマウントされていないか、
またはスワップデバイスとして使われていないかをチェックする。
使われている場合には、続行を拒否する。
このオプションを指定すると、このチェックを行わない。
(一方で、\-f オプションは sfdisk に対してテストが失敗した場合でも
強制的に続行させる。)
.TP
.BI \-O " file"
新しいパーティションを書き込む直前に、上書きされるセクタを
.I file
に出力する
.RI ( file
は、他のディスクやフロッピーにある方が良い)。
.TP
.BI \-I " file"
不適切な
.B sfdisk
コマンドでファイルシステムを壊してしまった後でも以前の状態に回復できる。
これは \-O フラグを使って以前の状態を保存してある場合にのみ可能である。

.SH 理論
ディスクのブロック 0 (マスターブートレコード) には、
他に 4 つのパーティションディスクリプタがある。
ここで説明するパーティションは
.I 基本
パーティションと呼ばれる。
.LP
パーティションディスクリプタには 6 つのフィールドがある:
.br
.nf
.RS
struct partition {
    unsigned char bootable;		/* 0 または 0x80 */
    hsc begin_hsc;
    unsigned char id;
    hsc end_hsc;
    unsigned int starting_sector;
    unsigned int nr_of_sectors;
}
.RE
.fi
.LP
2 つの hsc フィールドは、最初と最後のパーティションの
ヘッド・セクタ・シリンダを示す。
各 hsc フィールドは 3 バイトしかないので、
24 ビットしか使用できず、
大きなディスク (つまり 8GB より大きいディスク) には十分でない。
実際には、(通常は 16 であるヘッド数のために 1 バイトを使う) 
無駄の多い表現のために、0.5GB から既に問題が起こる。
しかし、Linux はこのフィールドを使わず、
Linux が起動する前のブート時にのみ問題が生じる可能性がある。
詳しくは、
.B lilo
のドキュメントを参照すること。
.LP
各パーティションにはタイプ `ID' がある。
ID が 5 または f 
.RI "(`" "拡張パーティション" "')"
の場合、
このパーティションの開始セクタにも
4 つのパーティションディスクリプタがある。
MSDOS は最初の 2 つしか使わない:
最初の 1 つは実際のデータパーティションで
2 つめは、次の拡張パーティション (または空) である。
このようにして、拡張パーティションの連鎖をつくる。
他の OS は少し異なる方法を使う。
Linux は 85 を 5 や f と同じものとして受け付ける
- DOS FDISK をハングさせることなく
1024 シリンダを越えたところに Linux の拡張パーティションを作りたい場合に、
これが役立つ。
(正当な理由がない場合は、他の OS にも認識される 5 のみを使うべきである。)
.LP
基本や拡張でないパーティションは、
.I 論理
パーティションと呼ばれる。
大抵、論理パーティションからはブートできない
(なぜなら、論理パーティションを見付けるプロセスは、
ただ MBR を探すのにくらべて更に複雑なためである)。
拡張パーティションでは、ID と開始点しか使われない点に注意すること。
他のフィールドに何を書くのかには、いろいろな習慣がある。
データの保管やスワップには、拡張パーティションは使うべきではない。

.SH 入力フォーマット
.B sfdisk
は、以下の形式の行を読み込む。
.br
.RS
<start> <size> <id> <bootable> <c,h,s> <c,h,s>
.RE
ここで各行は 1 つのパーティションディスクリプタに対応する。
.LP
フィールドは空白・コンマ・セミコロンで区切られる
(これらの後に空白を置いてもよい)。
先頭と末尾の空白は無視される。
数字は 8 進・10 進・16 進を使うことができて、10 進がデフォルトである。
フィールドがない場合、または空白の場合、デフォルトの値が使われる。
.LP
<c,h,s> の部分は省略できる (たぶん省略すべきである) - 
これらは、
.B sfdisk
が <start>, <size>, カーネルから与えられる
ディスクジオメトリを使って計算するか、
\-H, \-S, \-C フラグで指定される。
.LP
ブート可能とするかどうかは [*|\-] で指定する。
デフォルトではブート可能でない。
(このフィールドの値は Linux とは関係ない。
- Linux が稼働しているなら、既にブート済みである -
しかし、このフィールドはある種のブートローダや他の OS で用いられる。
例えば、複数の DOS パーティションがある場合、
DOS はブート可能なものの中から最初のものを C: に割り当てる。)
.LP
ID は、プレフィックス 0x を付けない 16 進数か、[E|S|L|X] で指定される。
ここで L (LINUX_NATIVE (83)) はデフォルトであり、
S は LINUX_SWAP (82), E は EXTENDED_PARTITION (5),
X は LINUX_EXTENDED (85) である。
.LP
start のデフォルト値は、割り当てられていない最初のセクタ/シリンダ/... である。
.LP
size のデフォルト値は、(次のパーティションまたはディスクの終りまでの)
可能な限り大きな値である。
.LP
しかし、拡張パーティションの内側の 4 つのパーティションのデフォルトは、
Linux パーティション・拡張パーティション・空・空である。
.LP
ただし、(1 つのパーティションだけを変更する) \-N オプションが指定された場合、
各フィールドのデフォルトは前の値になる。

.SH 例
コマンド
.RS
.nf
.if t .ft CW
sfdisk /dev/hdc << EOF
0,407
,407
;
;
EOF
.if t .ft R
.fi
.RE
は、先に説明したように /dev/hdc を分割する。

コマンド
.RS
.nf
.if t .ft CW
sfdisk /dev/hdb << EOF
,3,L
,60,L
,19,S
,,E
,130,L
,130,L
,130,L
,,L
EOF
.if t .ft R
.fi
.RE
は、/dev/hdb を、3 シリンダと 60 シリンダの 2 つの Linux パーティション、
19 シリンダのスワップスペース、残りの拡張パーティションに分割する。
拡張パーティションの内部は 4 つの Linux 論理パーティションがあり、
3 つは 130 シリンダで、1 つはその残りの部分である。

\-x オプションを使った場合、入力行数は 4 の倍数でなければならない:
使用しない 2 つの空パーティションを
2 つの空行を使ってリストしなければならない。
\-x オプションを使わない場合、
拡張パーティションの内部のパーティションに対して
4 行ではなく 1 行で指定し、
end-of-file (^D) で終了しなければならない。
(さらに
.B sfdisk
は、入力行が 4 つのパーティション中の
第 1 パーティションを表しているものと仮定する。
第 2 パーティションは拡張パーティションで、
第 3,4 は空である。)

.SH "DOS 6.x 向けの警告"

DOS 6.x の FORMAT コマンドはパーティションのデータエリアの
第一セクタからある種の情報を検索し、
これをパーティションテーブルにある情報より信頼できるものとして扱う。
DOS の FORMAT は、容量が変更されたときには
最初の 512 バイト分のデータ領域が
DOS 版 FDISK によってクリアされていることを仮定している。
DOS の FORMAT はこの拡張情報を /U フラグを指定した場合でも見ようとする 
\- これは DOS FORMAT と DOS FDISK のバグであると我々は考える。
.LP
結局のところ、 sfdisk を用いて
DOS パーティションの容量を変更したときは、
DOS FORMAT を使ってパーティションをフォーマットする前に
.B dd
を使って先頭の 512 バイトを 0 で埋めなければならない、というわけである。
例えば sfdisk を用いて /dev/hda1 の DOS パーティションの
テーブルエントリを作成した場合には、(sfdisk を終了し、
Linux をリブートしてパーティションテーブルの情報を有効にしたあとで)
先頭の 512 バイトを 0 にするために
"dd if=/dev/zero of=/dev/hda1 bs=512 count=1"
などと実行する必要がある。
注意点:
.B dd
コマンドを使う場合には\fB特に注意すること\fP。
ちょっとしたタイプミスで、
ディスク上のすべてのデータが使えなくなる可能性もある。

できるだけ問題を起こしたくなければ、
常に OS 固有のパーティションテーブル用プログラムを用いることである。
例えば DOS パーティションは DOS FDISK プログラムで作り、
Linux のパーティションは Linux の sfdisk で作るべきなのである。

.SH DRDOS 向けの警告

Stephen Tweedie は次のように報告している (930515): 
「スーパーブロックの破損に関する報告の大部分は、
1 つのファイルシステムが次のファイルシステムの最初にはみ出して
スーパーブロックを壊している、
といった不正なパーティション分割によるものである。
私は、信頼できると思っていた DRDOS でも、この問題に出会った。
これは多分 DRDOS-6.0 の FDISK コマンドによるものだろう。
DRDOS パーティションと直後のパーティションの間に
空白のトラックやシリンダを作成しない限り、
DRDOS は能天気にも次のパーティションの最初の部分を全て壊してしまった。
DRDOS パーティションの後に小さな空きディスク領域を置く限り、
1 つのドライブに 2 つのパーティションが存在しても
他に何も問題は起きない点に気を付けること。」

A. V. Le Blanc は README.efdisk で次のように書いている:
「Dr. DOS 5.0 と 6.0 は Linux と一緒に使うと問題があると報告されている。
このバージョンの efdisk には特に問題がある。
この efdisk はファイルシステムタイプを 16 進数の 81 に設定する。
Dr. DOS は、これを DOS コードである 16 進数の 1 と勘違いするようだ。
Dr. DOS を使う場合は、efdisk のコマンド 't' を使って
Linux パーティションのシステムコードを変更し、
16 進数の 80 より小さい値にすること。
さしあたりは、41 と 42 が良いかと思う。」

A. V. Le Blanc は彼の README.fdisk で次のように書いている: 
「DR-DOS 5.0 と 6.0 には 80 以上のパーティション ID コードに
問題があるとの報告がある。
Linux `fdisk' は新しいパーティションのシステムタイプを
16 進数の 81 に設定する。
DR-DOS は、これを DOS コードである 16 進数の 1 と勘違いするようだ。
スワップを表す値 82 とファイルシステムを表す値 83 については、
DR-DOS では問題は起きないはずだ。
しかし、もし問題が起こるようならば、
fdisk のコマンド 't' を使って
Linux パーティションのシステムコードを変更し、
16 進数の 80 より小さい値にすること。
さしあたりは、42 と 43 が良いかと思う。」

実のところは、DRDOS FDISK は 4 ビットしか見ていないのだろう。
そのため、例えば 11 と 21 が DOS 2.0 としてリストされている。
しかし、DRDOS 自身は 1 バイト全てを使っているように思われる。
私自身は、DRDOS とその fdisk による破壊を再現できていない。

.SH バグ
今のところ、対応する対話的な (curses インターフェースの)
.B cfdisk
がない。
.LP
オプションが多すぎる。
.LP
non-DOS パーティションタイプがサポートされていない。

.\" .SH 著者
.\" A. E. Brouwer (aeb@cwi.nl)
.\"
.SH 関連項目
.BR cfdisk (8),
.BR fdisk (8),
.BR mkfs (8),
.BR parted (8)