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.\"
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.\" by Yuichi SATO <sato@complex.eng.hokudai.ac.jp>
.\" Updated & Modified Sat Mar 1 23:04:53 JST 2003
.\" by Yuichi SATO <ysato444@yahoo.co.jp>
.\"
.\"WORD: permissions アクセス権
.\"WORD: attribute 属性
.\"WORD: symbolic mode シンボルモード
.\"WORD: numeric mode 数値モード
.\"WORD: octal number 8 進数
.\"
.TH INSTALL 1 "18 June 2002" "GNU fileutils 4.1"
.SH 名前
install \- ファイルをコピーし、その属性を設定する
.SH 書式
.B install
.BI [ options ]
.B [\-s] [\-\-strip]
.I source dest
.br
.B install
.BI [ options ]
.B [\-s] [\-\-strip]
.I source... directory
.br
.B install
.BI [ options ]
.B [\-d,\-\-directory]
.I directory...
.sp
オプション (簡略形式):
.br
.B [\-bcpvD]
.BI "[\-g " group ]
.BI "[\-m " mode ]
.BI "[\-o " owner ]
.BI "[\-S " suffix ]
.B [\-V {numbered,existing,simple}]
.B [\-\-preserve\-timestamps]
.BI [\-\-target\-directory= dir ]
.B [\-\-help] [\-\-version] [\-\-]
.SH 説明
.B install
はファイルをコピーし、そのアクセス権を設定する。
可能ならば所有者とグループを設定する。
.PP
1 番目の呼び出し形式では、ファイル
.I source
が目的のファイル
.I dest
にコピーされる。
2 番目の形式では、複数のファイル
.I source
のそれぞれが指定ディレクトリ
.I directory
にコピーされる。
最後の形式では、個々のディレクトリ
.I directory
が (親ディレクトリがない場合はそれも含めて) 作成される。
.PP
.B install
は
.B cp
と似ているが、コピー先ファイルの属性を制御できる。
プログラムを指定ディレクトリにコピーするために、
Makefile 内でよく用いられる。
ファイルをそれ自身へコピーすることはできない。
.PP
.SH オプション
.TP
.B "\-c"
無視される。古い Uxix 版の
.B install
との互換性のためにある。
.TP
.B "\-d, \-\-directory"
指定されたディレクトリを作成する。
親ディレクトリが存在しない場合は、それも作成する。
所有者・グループ・モードを、コマンドラインで指定された設定、
またはデフォルトの設定にする。
このとき作成した親ディレクトリにも同じ属性を与える。
.TP
.BI "\-g " "group" ", \-\-group=" "group"
インストールされたファイルやディレクトリの所有グループを
.I group
に設定する。
デフォルトではプロセスが属する現在のグループになる。
.I group
はグループ名でも数字のグループ ID でもよい。
.TP
.BI "\-m " "mode" ", \-\-mode=" "mode"
インストールされたファイルやディレクトリのアクセス権を
.I mode
に設定する。
モードは 0 を基点とし、8 進数、
.B chmod
におけるシンボルモードのどちらでもよい。
デフォルトのモードは 0755 で、所有者の読み取り・書き込み・実行、
グループとその他の人の読み取り・実行が可能である。
.TP
.BI "\-o " "owner" ", \-\-owner=" "owner"
.B install
が適正な権利を持っている (root で実行された) 場合、
インストールされたファイルやディレクトリの所有者を
.I owner
に設定する。
デフォルトは `root' である。
.I owner
はユーザー名でも数字のユーザー ID でもよい。
.TP
.B \-p, \-\-preserve\-timestamps
インストールされたファイルの最終アクセス時刻と最終修正時刻を
それぞれコピー元ファイルと合わせる。
このオプションなしでファイルがインストールされると、
最終アクセス時刻と最終修正時刻は共にインストール時刻に合わせられる。
このオプションは、インストールされたファイルの最終修正時刻を、
「いつインストールされたか」ではなく「いつ作られたか」を
記憶させるために使いたい場合に便利である。
.TP
.B "\-s, \-\-strip"
インストールされたバイナリ実行ファイルからシンボルテーブルを strip する。
.TP
.BI "\-\-target\-directory=" dir
コマンドラインの最後の引き数ではなく、
オプションでインストール先ディレクトリを指定する。
\fBxargs(1)\fR と一緒に使う場合に役立つ。
.TP
.B \-D
\fIdest\fR にコピーするために必要な全ディレクトリ構造を
(それがない場合は) 前もって作成する。
それから \fIsource\fR を \fIdest\fR にコピーする。
1 番目の形式の場合に便利である。
.TP
.B \-v, \-\-verbose
インストールする前にそれぞれのファイル名を出力する。
.SH "GNU バックアップオプション"
GNU 版のプログラム
.BR cp ,
.BR mv ,
.BR ln ,
.BR install ,
.B patch
は、上書き・修正・削除といった場合に、指示すればファイルの
バックアップを作成する。
バックアップファイルを必要とする場合は \-b オプションで指定する。
どのような名前にするかは \-\-backup オプションで指定する。
バックアップファイルの名前を、ファイル名に拡張子を追加する形で
与えるようにしたい場合、
この拡張子を \-S オプションで指示する。
.TP
.BI "\-b, \-\-backup[=" method ]
上書きもしくは削除の必要がある場合には、
ファイルのバックアップを作成する。
\fB\-b\fR が引き数をとらない点に注意すること。
.TP
.BI "\-S " suffix ", \-\-suffix=" suffix
.I SUFFIX
をバックアップファイルそれぞれに付け加える。
このオプションが指定されていない場合、環境変数
.B SIMPLE_BACKUP_SUFFIX
に設定されている値が使われる。
.B SIMPLE_BACKUP_SUFFIX
が設定されていない場合のデフォルトは `~' である。
.TP
.BI "\-V " method ", \-\-version\-control=" method
.RS
バックアップファイルの命名方法を指定する。
引き数
.I method
には、`numbered' (または `t')、`existing' (または `nil')、
`never' (または `simple') を指定できる。
このオプションが指定されていない場合、環境変数
.B VERSION_CONTROL
の値が使われる。
.B VERSION_CONTROL
が設定されていない場合のデフォルトは `existing' である。
.PP
このオプションは Emacs 変数の `version-control' に対応している。
有効な
.I method
は以下の通り。(他と重複しない短縮形が使える):
.TP
.BR t ", " numbered
常に番号の拡張子を持つバックアップが作られる。
.TP
.BR nil ", " existing
番号の拡張子を持つバックアップがすでにある場合には
番号の拡張子を持つバックアップを、
そうでない場合には単純なバックアップを作成する。
.TP
.BR never ", " simple
常に単純なバックアップが作られる。
.PP
このオプションは推奨されない。
代りに \fB\-\-backup=\fImethod\fR を使うこと。
.RE
.SH "GNU 標準オプション"
.TP
.B "\-\-help"
標準出力に使用方法のメッセージを出力して正常終了する。
.TP
.B "\-\-version"
標準出力にバージョン情報を出力して正常終了する。
.TP
.B "\-\-"
オプションリストの終りを示す。
.SH 環境変数
変数 LANG, LC_ALL, LC_CTYPE, LC_MESSAGES が通常の意味を持つ。
GNU 版では、変数 SIMPLE_BACKUP_SUFFIX と VERSION_CONTROL が
バックアップファイルの命名法を上で説明した方法で管理する。
.SH 準拠
BSD 4.2 (\-c, \-m, \-o, \-g, \-s オプションがある)。
.SH 注意
このページは fileutils-4.1 パッケージの
.B install
コマンドについて説明したものである;
その他のバージョンでは少し違いがあるかもしれない。
修正や追加は aeb@cwi.nl, aw@mail1.bet1.puv.fi, ragnar@ragnar-hojland.com
宛にメールで連絡してください。
プログラムのバグについては bug-fileutils@gnu.org へ報告してください。
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