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.\" lsblk(8) - list block devices
.\"
.\" Copyright (C) 2010-2018 Red Hat, Inc. All rights reserved.
.\" Written by Milan Broz <mbroz@redhat.com>
.\" Karel Zak <kzak@redhat.com>
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.\" it under the terms of the GNU General Public License as published by
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.\"
.\" Japanese Version Copyright (c) 2020 Chonan Yoichi,
.\" all right reserved.
.\" Translated (util-linux 2.34) Sun Sep 20 21:48:28 JST 2020
.\" by Chonan Yoichi <cyoichi@maple.ocn.ne.jp>
.\"
.TH LSBLK 8 "February 2013" util\-linux "System Administration"
.SH 名前
lsblk \- ブロックデバイスを一覧表示する
.SH 書式
\fBlsblk\fP [options] [\fIdevice\fP...]
.SH 説明
\fBlsblk\fP は、利用できるすべてのブロックデバイス、
または指定されたブロックデバイスの情報を一覧表示する。
\fBlsblk\fP コマンドは、\fBsysfs\fP ファイルシステムや \fBudev\fP
のデータベースを読んで、情報を収集する。udev
のデータベースが利用できない場合や、lsblk が udev
のサポートなしでコンパイルされている場合は、ブロックデバイスから直接 LABEL, UUID,
ファイルシステムタイプなどを読み取ろうとする。その場合は、ルート権限が必要である。
.PP
このコマンドは、デフォルトでは、すべてのブロックデバイスをツリー状のフォーマットで表示する
(RAM ディスクは除く)。利用できるすべての項目 (columns)
のリストを見るには、\fBlsblk \-\-help\fP を使用すればよい。
.PP
デフォルトの出力はもとより、\fB\-\-fs\fP や \fB\-\-topology\fP
といったオプションのデフォルトの出力も、バージョンによって違うことがある。
そこで、スクリプトで使うときは、デフォルトの出力の使用は、なるべく避けた方がよい。
いつでも一定の出力が必要な場合には、\fB\-\-output\fP \fIcolumn\-list\fP と
\fB\-\-list\fP を使用して、表示させたい項目が何と何かを、必ず明確に指定するべきである。
.PP
\fBlsblk\fP を実行したとき、デバイスがつい今しがた追加、変更されたばかりで、
そうしたデバイスについての情報のすべてを、\fBudev\fP
がまだ取得していない、ということがあるかもしれない。そうした場合には、現状と
\fBudev\fP とを同期させるために、\fBlsblk\fP を使用する前に、\fBudevadm settle\fP
を実行することをお勧めする。
.SH オプション
.TP
\fB\-a\fP,\fB \-\-all\fP
空っぽのデバイスや RAM ディスクデバイスもリストする。
.TP
\fB\-b\fP,\fB \-\-bytes\fP
SIZE の項目 (column) を人間に読みやすい表記ではなく、バイト単位で表示する。
.TP
\fB\-D\fP,\fB \-\-discard\fP
各デバイスについて、そのディスカーディング能力
(discarding capabilities、TRIM や UNMAP) の情報を表示する。
.TP
\fB\-d\fP,\fB \-\-nodeps\fP
ホルダーデバイス (holder devices) やスレーブを表示しない。たとえば、\fBlsblk
\-\-nodeps /dev/sda\fP は、sda というデバイスの情報しか表示しない。
.TP
\fB\-E\fP,\fB \-\-dedup \fP\fIcolumn\fP
出力されるツリーの重複をなくすために、項目 \fIcolumn\fP を重複排除キーとして使用する。
ただし、そのデバイスでそのキーが利用できない場合や、そのデバイスがパーティションであり、
ディスク全体である親デバイスが同じキーの値を示している場合には、
そのデバイスはやはり表示されることになる。
よく使われる例としては、システムのマルチパスデバイスで、たとえば \fB\-E WWN\fP
を指定して、出力の重複をなくすといったことがある。
.TP
\fB\-e\fP,\fB \-\-exclude \fP\fIlist\fP
\fIlist\fP で指定されたデバイスを表示から除外する。\fIlist\fP
は、コンマで区切ったメージャーデバイス番号のリストである。なお、RAM ディスク
(major=1) は、\fB\-\-all\fP が指定されないかぎり、デフォルトで除外されている。
このフィルターで適用対象に指定されるのは、トップレベルのデバイスだけである。
そのため、デバイスの階層関係をはっきり示さない \fB\-\-list\fP
の出力形式では、パーティションまで表示されなくなることに戸惑うかもしれない。
.TP
\fB\-f\fP,\fB \-\-fs\fP
ファイルシステムの情報を表示する。このオプションは、\fB\-o
NAME,FSTYPE,LABEL,UUID,FSAVAIL,FSUSE%,MOUNTPOINT\fP と等価である。
なお、ファイルシステムや RAID についての信頼できる確かな情報は、\fBblkid\fP
コマンドが提供している (訳注: \fBblkid\fP は、root によって実行された場合、
必要に応じて、キャッシュではなく、デバイスそのものから情報を収集するので、その分信頼性が高い)。
.TP
\fB\-h\fP,\fB \-\-help\fP
ヘルプテキストを表示して終了する。
.TP
\fB\-I\fP,\fB \-\-include \fP\fIlist\fP
\fIlist\fP で指定されたデバイスを表示の対象にする。\fIlist\fP
は、コンマで区切ったメージャーデバイス番号のリストである。
このフィルターで適用対象に指定されるのは、トップレベルのデバイスだけである。
そのため、デバイスの階層関係をはっきり示さない \fB\-\-list\fP
の出力形式では、パーティションまで表示されるようになることに戸惑うかもしれない。
.TP
\fB\-i\fP,\fB \-\-ascii\fP
ツリー状の表示にするのに ASCII 文字を用いる。
.TP
\fB\-J\fP,\fB \-\-json\fP
JSON 出力フォーマットを使用する。\fB\-\-output\fP
を一緒に使うことを強くお勧めする。必要ならば、\fB\-\-tree\fP も。
.TP
\fB\-l\fP,\fB \-\-list\fP
一覧表 (list) 形式で出力を表示する。
この出力は、デバイス間にどんな関係があるかを明示しない。また、バージョン 2.34
以来、デバイスはどれも 1 度しか表示されないようになっている
.RS
.IP "[\fB訳注\fP]" 8
\fB\-\-list\fP は、\fB\-\-pairs\fP や \fB\-\-raw\fP
と一緒に使うことができない。
.RE
.TP
\fB\-M\fP,\fB \-\-merge\fP
RAID やマルチパスデバイスについて、出力を読みやすくするために、
サブツリーのペアレントをグループ化する。出力はツリー状である必要がある。
.TP
\fB\-m\fP,\fB \-\-perms\fP
デバイスの所有者、グループ、許可属性について情報を出力する。このオプションは、
\fB\-o\ NAME,SIZE,OWNER,GROUP,MODE\fP と等価である。
.TP
\fB\-n\fP,\fB \-\-noheadings\fP
ヘッダ行を表示しない。
.TP
\fB\-o\fP,\fB \-\-output \fP\fIlist\fP
出力にどの項目 (columns) を表示するかを指定する。
使用できる全項目のリストを知るには、\fB\-\-help\fP
オプションを使用すればよい。選択した項目によっては、ツリー状の出力に変化が生ずるかもしれない。
デフォルトでは、'NAME' の項目にツリー出力を使用している
(\fB\-\-tree\fP も参照していただきたい)。
\fIlist\fP を \fI+list\fP の形で指定すれば、デフォルトのリストに項目を追加することができる
(たとえば、\fBlsblk \-o +UUID\fP のように)。
.TP
\fB\-O\fP,\fB \-\-output\-all \fP
使用できるすべての項目を出力する。
.TP
\fB\-P\fP,\fB \-\-pairs\fP
key="value" の対の形で出力を表示する。
問題を起こしかねない文字は、すべて 16 進数にエスケープされる (\ex<code>)。
.TP
\fB\-p\fP,\fB \-\-paths\fP
デバイスのフルパスを表示する。
.TP
\fB\-r\fP,\fB \-\-raw\fP
「生の」フォーマットで出力を表示する。NAME, KNAME, LABEL, PARTLABEL,
MOUNTPOINT といった項目における、問題を起こしかねない文字は、すべて
16 進数にエスケープされる (\ex<code>)。
.RS
.IP "[\fB訳注\fP]" 8
「生の」フォーマット (raw format) というのは、未加工の出力フォーマット、
すなわち、最小限の整形しかしないフォーマットのこと。ちなみに raw
の反対語は cooked である。
.RE
.TP
\fB\-S\fP,\fB \-\-scsi\fP
SCSI デバイスに関する情報のみを出力する。
すべてのパーティション、スレーブ、ホルダーデバイスは無視される。
.TP
\fB\-s\fP,\fB \-\-inverse\fP
依存関係を逆の順番で表示する。\fB\-\-list\fP 出力が要求された場合でも、
出力される行は、やはり依存関係に従って並べられる。
.TP
\fB\-T\fP,\fB \-\-tree\fP[\fB=\fP\fIcolumn\fP]
強制的にツリー状の出力フォーマットにする。\fIcolumn\fP
が指定されていれば、その項目でツリー表示が行われる (訳注: 現在のところ、\fIcolumn\fP
の指定は必須)。デフォルトでツリー表示されるのは、NAME の項目である。
.TP
\fB\-t\fP,\fB \-\-topology\fP
ブロックデバイスのトポロジーについて情報を出力する。このオプションは、
\fB\-o NAME,ALIGNMENT,MIN\-IO,OPT\-IO,PHY\-SEC,LOG\-SEC,ROTA,
SCHED,RQ\-SIZE,RA,WSAME\fP と等価である。
.TP
\fB\-V\fP,\fB \-\-version\fP
バージョン情報を表示して終了する。
.TP
\fB\-x\fP,\fB \-\-sort \fP\fIcolumn\fP
\fIcolumn\fP の項目を使って、出力行をソートする。このオプションは、デフォルトでは
\fB\-\-list\fP 出力フォーマットを有効にする。\fI\-\-tree\fP オプションを使用して、
強制的にツリー状の出力にすることも可能であり、その場合は、ツリー表示の枝が、\fIcolumn\fP
の値を元にしてソートされる。
.TP
\fB\-z\fP,\fB \-\-zoned\fP
各デバイスについて zone model を表示する。
.TP
\fB \-\-sysroot \fP\fIdirectory\fP
\fBlsblk\fP コマンドが実行されているインスタンス以外の Linux
インスタンスについてデータを収集する。指定するディレクトリは、調査対象となる
Linux インスタンスのシステムルートである。このオプションは、テスト用である。
.SH 注記
個々のパーティションに対して、ある種の情報 (たとえば、キュー属性, queue attribures)
は、親デバイスから継承される。
.PP
\fBlsblk\fP コマンドでは、各ブロックデバイスを major:minor
番号によって検索できる必要があり、それは \fI/sys/dev/block\fP
を使って行われる。この sysfs の block ディレクトリが登場したのは、カーネル
2.6.27 (2008 年 10 月) だった。十分に新しいカーネルで問題が生じる場合は、
カーネルをビルドしたときに、CONFIG_SYSFS を有効にしたかどうかを確認した方がよい。
.SH リターンコード
.IP 0
成功
.IP 1
失敗
.IP 32
指定されたデバイスが一つも見つからなかった
.IP 64
指定されたデバイスのうちに、見つかったものもあり、見つからないものもあった
.SH 作者
.nf
Milan Broz <mbroz@redhat.com>
Karel Zak <kzak@redhat.com>
.fi
.SH 環境変数
.IP LSBLK_DEBUG=all
lsblk デバッグ出力を有効にする。
.IP LIBBLKID_DEBUG=all
libblkid デバッグ出力を有効にする。
.IP LIBMOUNT_DEBUG=all
libmount デバッグ出力を有効にする。
.IP LIBSMARTCOLS_DEBUG=all
libsmartcols デバッグ出力を有効にする。
.IP LIBSMARTCOLS_DEBUG_PADDING=on
目に見える埋め文字 (padding characters) を使用する。LIBSMARTCOLS_DEBUG
有効にしておく必要がある。
.SH 関連項目
\fBls\fP(1), \fBblkid\fP(8), \fBfindmnt\fP(8)
.SH 入手方法
この lsblk コマンドは、util\-linux パッケージの一部であり、次の
URL から入手できる。https://www.kernel.org/pub/linux/utils/util\-linux/
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