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.TH PTS 4 2020\-08\-13 Linux "Linux Programmer's Manual"
.SH 名前
ptmx, pts \- 擬似端末のマスタとスレーブ
.SH 説明
ファイル \fI/dev/ptmx\fP (擬似端末多重デバイス; pseudoterminal multiplexer device) は、メジャーナンバー
(major number) 5、 マイナーナンバー (minor number) 2 を持つキャラクターファイルであり、 通常、モードは 0666
で、所有権は root:root である。 このファイルは、擬似端末のマスタとスレーブのペアを作成するために使用される。
.PP
プロセスが \fI/dev/ptmx\fP をオープンすると、そのプロセスには 擬似端末マスタ (pseudoterminal master)
へのファイルディスクリプターが返され、 \fI/dev/pts\fP ディレクトリに擬似端末スレーブ (pseudoterminal slave)
デバイスが作成される。 \fI/dev/ptmx\fP
をオープンして得られるファイルディスクリプターはそれぞれ独立の擬似端末マスタであり、対応するスレーブを各々持つ。スレーブのパス名は、マスタのファイルディスクリプターを
\fBptsname\fP(3) に渡すと知ることができる。
.PP
擬似端末スレーブをオープンする前に、必ず、マスタのファイルディスクリプターを 引数として \fBgrantpt\fP(3) と \fBunlockpt\fP(3)
を呼び出さなければならない。
.PP
擬似端末のマスタとスレーブの両方がオープンされた後は、スレーブは、 プロセスに対して、実端末 (real terminal)
と全く同じインターフェースを提供する。
.PP
スレーブに書かれたデータはマスタファイルディスクリプターに対する入力として扱われ、 マスタに書かれたデータはスレーブに対する入力として扱われる。
.PP
実例をあげると、擬似端末は \fBxterm\fP(1) のような端末エミュレータを実装するのに使用されている。
端末エミュレータでは、擬似端末のマスタから読み込まれたデータは、 アプリケーションにとって実端末のデータと全く同じもののように見える。 また、
\fBsshd\fP(8) のようなリモートログイン用のプログラムの実装では、 擬似端末マスタから読み込まれたデータは、ネットワークを経由して、
端末や端末エミュレータに接続されているクライアントプログラムに送信される。
.PP
擬似端末は、 (\fBsu\fP(1) や \fBpasswd\fP(1) のような) 通常はパイプからの入力を拒否するプログラムに、
入力を送信するためにも使用できる。
.SH ファイル
\fI/dev/ptmx\fP, \fI/dev/pts/*\fP
.SH 注意
(UNIX 98 pseudoterminal naming と呼ばれる) 上記の機能の Linux でのサポートは、通常 \fI/dev/pts\fP
にマウントされるはずの \fIdevpts\fP ファイルシステムを通して実現されている、
.SH 関連項目
\fBgetpt\fP(3), \fBgrantpt\fP(3), \fBptsname\fP(3), \fBunlockpt\fP(3), \fBpty\fP(7)
.SH この文書について
この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は
\%https://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。
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